ベローズとは?

ベローズとは?

 「ベローズ(Bellows)」とは、日本語に訳すと「ふいご」「蛇腹」と言う意味を持ちます。
 「ふいご」とはその昔、鍛冶屋さんが窯の中に風を吹き込むために使った道具のことです。
 「蛇腹」にはいろいろな意味がありますが、アコーディオンの腹の部分を思い起こしていただくとよいでしょう。
 真空を扱う分野では、一般に金属で製作した筒状のものにひだを設け、伸縮性・気密性・バネ性を持たせたものを「ベローズ」と呼んでいます。
 つまり、「ベローズ」=「伸縮管」です。

用途は?

ベローズは半導体・液晶・真空機器をはじめとし、加速器・核融合・原子力・石油化学・鉄道・医療・建築等の幅広い分野で、気体・流体の気密封止のシール用部材とし使用されています。
 中でも、大気と真空を遮蔽する搬送部のシール材として、また真空バルブや一般産業用バルブの「完全漏洩防止」シール材として多く採用されています。
 昨今では特殊な材質の要求や、ベローズ表面のクリーン度、大型化、長寿命など年々高度な仕様が求められています。

ベローズの種類

ベローズには、製造方法の違いによりいくつかの種類がありますが、入江工研では下記の3種類を取り扱っております。

成形ベローズ
Formed Bellows
溶接ベローズ
Welded Bellows
フレキシブルチューブ
Flexible Tubes
成形ベローズ 溶接ベローズ フレキシブルチューブ

※フレキシブルチューブの製造方法は、成形ベローズとほぼ同じです。
自在に曲げる事が出来る事から主に装置の配管接続用として使用されており、長尺用に適しています。
用途が限られておりますので、以下の説明では省かせていただきます。

製造方法及び特徴

  成形ベローズ 溶接ベローズ
製造方法 まず金属素材で筒(パイプ)をつくり、その内側から圧力をかけて外径となる山を成形加工します。 精密に波付プレスされたディスク状の薄肉金属板の内縁・外縁を交互に溶接しながら繋ぎ合わせて製作します。
成形ベローズ製造工程 溶接ベローズ製造工程
特徴
  1. 面間寸法は大きくなりますが、閉塞部を持たず、伸縮量の小さい用途に適しています。
  2. 成形加工にて製作するため、自由に山の高さを変えられます。
  3. 製作工程が少ないため、専用機等により大量生産が可能です。
  4. 溶接ベローズと比較して、製造コストが安価です。
  5. 成形加工にて製作するため、比較的伸び率の大きな材質でしか製作出来ません。
  1. コンパクトで大きい伸縮量が得られ、長寿命な設計が可能です。
  2. 内外径の寸法及び厚板を変更する事で、伸縮性やバネ特性の設定が可能です
  3. 耐圧力に優れています。
  4. 成形ベローズと比較して、製造コストが高価です。
材質
※1
SUS316L
ハステロイ®C-22
A5052
A3004
SUS316L
ハステロイ®C-22
AM350相当
適応比較
※2
伸縮性
耐圧性
曲げ性
価 格

代表的なベローズ材の特性

  耐腐食性 耐熱性 寿命特性 磁性 価格
SUS316L
(500℃以下)
なし 安価
AM350相当
(溶接ベローズのみ)
×
(450℃以下)
あり SUSより
高価
ハステロイ®C-22 なし 高価

※1:上記は弊社で一般的に取り扱っている材質であり、上記以外の材質についてはお問い合せ下さい。
※2:弊社で同材質を使用した場合の比較となります。
※ハステロイ ®C-22はHaynes International, Inc.の商標登録品です。

 

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